こんにちは、キャリアコンサルタントのtadaです。近年、休職から復職する人の増加に伴い、「復職後すぐに転職するべきか?」と悩むケースが増えています。メンタルや身体的な理由で一旦休職し、その後復職を果たしたものの、転職を検討する流れは珍しくありません。しかし、この選択には慎重さが求められます。この記事では「復職後すぐの転職」に関するポイントをお届けします。
休職の理由は人それぞれ
休職に至る理由は多岐にわたります。一般的な理由としては以下が挙げられます:
- メンタルヘルスの不調:過重労働や職場の人間関係が原因のケースが多いです。
- 身体的な病気やケガ:治療やリハビリが必要なため、一時的に仕事を離れる選択をする人もいます。
- 家族の事情:介護や子育てなど、プライベートな事情で休職することもあります。
どんな理由であれ、復職するまでには時間がかかり、その間に価値観やキャリア観が変わることもあります。「本当にこの職場に戻りたいのか?」と疑問を持つのは自然なことです。
復職できる基準
復職の判断は会社の規定だけでなく、医師や本人の意向も重要です。一般的な復職の基準は以下の通りです。
- 医師の診断:心身ともに仕事ができる状態かどうかが最優先です。
- 本人の意欲:単に働ける状態に戻るだけでなく、仕事に向き合う意欲があるかどうかも重要です。
- 会社の受け入れ体制:職場が無理なく働ける環境を提供できるかもカギになります。
一旦復職したものの、すぐに「違和感」を感じた場合、それは転職を考えるサインかもしれません。無理に働き続けるのではなく、自分の心の声に耳を傾けることも大切です。
また、休職したことに罪悪感を感じ、復職の際に自分の要望をうまく伝えられない方がいらっしゃいます。会社からNoと言われることを恐れず正直にご自身の状況やサポートしてほしいことを伝えるようにしましょう。一方的にあなたの希望に対してNoと言う会社はそうありません。あなたと会社の双方が納得する話し合いが進むことでしょう。
休養の地図“仕事一辺倒”だった僕がメンタルダウンから職場復帰した話:くっぺ@復職の人
↑この本は、メンタルを理由とした休職の場合、自分が復職できる状態なのかそれとももう少し回復に時間が必要なのか、その目安を理解するうえでも役に立つ1冊です。
転職するかしないかの基準
復職後に転職をするかどうかは、以下のポイントを考慮すると判断しやすくなります。
- 今の職場に満足しているか:環境が改善されていなかったり、業務内容が合わない場合、転職を考えるのも一つの選択です。
- 長期的なキャリアの方向性に合うか:この職場に留まることが、自分の将来のキャリアにプラスになるかを見極めましょう。これまでのキャリアを振り返る良いタイミングかもしれません。
- 今の職場で心身の健康が保てるか:復職後に心や体に無理を感じる場合、環境を変える方が良いケースもあります。一方で、慣れ親しんだ環境に戻ることを優先することも必要な場合があるでしょう。
復職後すぐの転職はありか
結論から言えば、「復職後すぐの転職」はあり得る選択肢です。以下のようなケースでは、転職が効果的な場合もあります。
- 復職後も職場環境が改善されていない:休職の原因が解消されていなければ、同じ問題が再発するリスクが高まります。
- 自分に合った環境を見つけた:休職中に他の企業の環境をリサーチし、自分により合う職場を見つけた場合、早めに転職するのも一つの手です。
- キャリアチェンジのチャンス:休職をきっかけに新たな分野への興味が生まれたなら、思い切って新しいキャリアに挑戦するのも良いでしょう。
ただし、転職活動はエネルギーを必要とします。心身が万全な状態でない場合は、焦って転職を決断するのではなく、時間をかけて慎重に検討しましょう。
復職後すぐの転職の注意点
復職後すぐの転職にはリスクも伴います。以下の注意点を押さえた上で決断しましょう。
- 転職先の条件を見極める
復職直後は心の揺れが大きいため、転職先の条件を冷静に見極めることが難しい場合があります。転職エージェントのサポートを活用するなど、客観的な意見を取り入れると良いでしょう。 - 現職を辞めるタイミングを慎重に
転職先が決まる前に退職するのはリスクが高いです。新しい職場が決まるまで、今の会社に在籍する方が安心です。転職活動中であることは現職に伝える必要はありません。 - ブランクを埋める努力をする
休職期間が長い場合、ブランクをどう説明するかが転職活動のポイントになります。自己成長のために何をしていたか、具体的に伝えられるように準備しましょう。また、再度同じ理由で休職しない根拠があれば、あわせてお伝えできると良いです。 - 家族や信頼できる人のサポートを受ける
転職活動は精神的に負担がかかるため、家族や信頼できる人のサポートを受けることが重要です。決断に迷ったときは相談し、気持ちを整理しましょう。キャリアコンサルタントなどのカウンセラーを利用するのも良い手段です。
まとめ
復職後すぐの転職は、決して間違った選択ではありません。重要なのは、自分にとって最も良い環境を見つけ、無理なく働ける状態を整えることです。転職を焦る必要はなく、必要であればプロのカウンセラーや転職エージェントのサポートを活用しましょう。
- 休職理由は人それぞれで、復職後に価値観が変わることもあります。
- 転職の判断は、今の職場で自分が成長できるかどうかが基準になります。
- 転職活動は準備と計画が大切です。焦らず、慎重に判断しましょう。
もし、あなたが復職後の働き方や転職について悩んでいるなら、まずは信頼できる人に相談するところから始めてみてください。一歩踏み出すことで、新しい道が見つかるかもしれません。
この記事が、復職後すぐの転職を検討しているあなたの参考になれば幸いです。自分に合った働き方を見つけ、心も体も健康なキャリアを歩んでいきましょう。